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ある明峰生のはなし(その4)

校⻑だより

前回の話の続きです。ぜひお付き合いください。

不登校の中学校時代から、高校生活へ踏み出そうとする女子生徒の話です。

彼女が小樽明峰高校と出会ってから、中学校と高校では、学校に通う意味が違うと考えるようになりました。中学の時は「学校は行かなきゃいけない。」と思っていました。でも、高校は「自分で行くって決めた学校だから行く。」と思うことにしたのです。自分の意思で、自分が納得した上で行動していこうという決意が芽生えたのです。

「今までの『学校』という自分のイメージを、嫌いなまま終わりたくない。」という彼女の思いが、「高校に入ったら、楽しくて嬉しくてたくさん笑ってやろう。」という前向きな思いへと変わったのです。受験が差し迫った頃、彼女の中で学校生活をやり直したいという気持ちが強くなっていきました。嫌いだったものを見返してやる~という意地のような感情が湧き出てきたとも言います。

「自分が不登校になったことで、母親をはじめたくさんの人に迷惑をかけたから、高校では頑張りたい。この3年間だけはちゃんと学校に行こう。」

彼女は、明峰高校と出会うことで新たな決意をしたのです。

彼女から本校を受験するまでの話を聞きながら私自身、当時の彼女の決意をあらためて聞けて嬉しくなりました。

彼女の話を聞いて、彼女が中学時代の自分について話せば話すほど、自分を責めたこと、自分の思いが伝わらない悔しさや悲しさをずっと抱えていたことなど、言葉にできないたくさんの思いが伝わってきました。でも、今の彼女はにこやかで、そんな自分の過去を懐かしむかのように坦々と話してくれるのです。

こうして一歩を踏み出した彼女は、受験に無事合格し、小樽明峰高校に入学してきました。さて、彼女の高校生活は、・・・・・・つづく

小樽明峰高校 校長 石澤 隆一

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