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進路の選び 自分自身の考えで

校⻑だより

6月7日、北海道新聞の朝刊の教育欄に、「進路選び 自分自身の考えで」という記事がありました。興味のある記事だったので一部を紹介させていただきます。(・・・今日は、ちょっと難しい話になるかも・・・。)

「・・・世の中全体では、いま、「目的型」の進路や就職が多いように感じます。進学や就職自体がゴールになっているという意味です。一方、「手段型」は、人によってはまず大きな目的があり、それを達成する手段として、例えば大学院などで専門的な知識を学んだり、企業で専門的な仕事に従事したりします。・・・進路選択の考え方は人それぞれ。進学や就職がゴールでもいい。でも、目的は自分で決めるべきだし、自分が一番正しいと考え、自分に合った道を選ぶことが普通である社会になるといいと思います。・・・」

この記事を読んで、自分の進路を決めるには「目的型」と「手段型」があるという考え方は、自分の生き方を見つめ直す大切な思考だと感じました。実際に働いている人であっても考えさせられる思考だと思いました。

さて、高校生のみなさん、自分の進路についてどう考えていますか?

ではここで、高校生のみなさんに質問します。

「あなたが学校に通う意味、目的は何でしょうか?」  どう? 答えられそう?

難しい質問かもしれません。色々な意味にとれるから簡単ではないはずです。

例えば、

「なぜ学校に行くの?」 「自分は、何を求めて通学するの?」 「学校生活で何を身に着けたいの?」 「国語や数学などの授業が自分に何をもたらしてくれるの?」 「授業にはどんな意味があるの?」 「部活動での激しい練習やクラスメイトとの関係づくりは何のため?」 「そもそも、なぜ勉強しないといけないの?」「今、自分が考えていることや行動していることは、これからの自分の「幸福」につながっているのだろうか?」

難しいでしょ? 頭が、こんがらかってしまいますね。

実は教師になりたての頃、私も悩みました。こんな風に・・・。

「なぜ教師を選んだのか?」 「教師になって何をしたいのか?」 「何を教えたいのか?」 「生徒をどうしたいのか?」 「なぜそうしたいのか?」・・・

教師という仕事についた今も私は、答えの出ない「なぜ?」を抱えて生きています。自分に「なぜ?」を突き付けて、まだまだ追い求めなくてはならないものがたくさんあると思いながら働いているのです。もしかしたら、自分の目的は、その先にあるような気がするのです。

今の自分に「目的・目標」を見つけることは、素晴らしいことだと思います。自分にとって「目的」は、モチベーションの向上にもなるし、生きる希望にもなる。また、プレッシャーにもなるし、ストレスになる場合だってあります。

それでも、高校生のみんなには「自分のために必要な目的を掲げて生きてほしい」と思っています。

自分の掲げた目的は、自分が生きる意味そのものだと思うからです。また、その目的は、自分だけの目的とは限らないからです。同じ目的を持った人たちに出会うことや、応援したり、支えてくれる人たちに出会うこともあるはずです。そんな人間関係を信じて、目的を持った生き方をしてほしいと思っています。

小樽明峰高校 校長 石澤 隆一

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