大石亮太(おおいし-りょうた)先生は、小樽明峰高校の理科の教師です。1年生の「生物基礎」の授業を担当していて、1年1組の担任、1年学年会の主任をしています。
そんな大石先生が、授業中に、気になるひとりのおとなしい生徒に声をかけました。学校を休みがちな生徒でしたが、最近は頑張って休まなくなってきたようです。大石先生はその生徒に「もっと先生、話したいな。」と伝えました。
数日後の放課後、大石先生が廊下で振り向くと、先生の振り向くのを待っていたその生徒が、
「さようなら。」
とあいさつしてくれました。
「あいさつを交わせた。とても嬉しかった。」
と大石先生は喜びます。
こうした何気ない「あいさつ」は、何ものにも代えがたい大切な行動だと大石先生は言います。
「コミュニケーションの始まりは、あいさつです。あいさつは大事です。あいさつを交わすということは、お互いにバリアがないという合図でもあります。あいさつは、互いに会話することを許可する大切な意思表示です。」(大石先生談)
「一人の人間の人生って小さな世界なので、人と関わることは、一人の世界を広げることになります。あいさつに始まって、人と関わることで、気づかなかった自分自身を知ることができます。さらに、自分の弱点にも気づけるし、自分の良い点、優れている点も発見できると思います。」(大石先生談)
あいさつから無限に広がる自分の可能性。大石先生が生徒と関わっている視点には、こうした人としてのつながりを大切にしたいという想いがあります。・・・いい先生ですね~。大石先生に会う機会があったら、進んであいさつをしてみましょう。きっと気持ちが良いはずです。
小樽明峰高校 校長 石澤 隆一