【校長だより 188号】
11月11日(金)、今日も小樽は晴れでしたが、気温は10℃に届きませんでした。どこもかしこも紅葉が目立ち、いつ雪が降ってもおかしくない季節になってまいりました。
毎週金曜午後の小樽明峰高校では、1年生が社会体験学習で実習体験をおこなっています。今日は、生徒が実習する体験先をひとつご紹介いたします。
本校から徒歩10分の【 グループホーム自由の樹 】という介護福祉施設では、2人の実習生が体験実習をおこなっています。
今日の実習の最初に、2人は介護士さんのご指導のもと、室内と屋外での車椅子の扱い方の違いについて体験学習しました。
室内とは違い屋外では、石や砂利など足場が悪い場所や、坂などで車椅子が思うように操縦できないことを体験しました。車椅子を利用される方の気持ちを理解する良い機会になったようです。
そのあと実習生は、施設内で利用者の方々とトランプゲームをして交流を深めました。拝見していると、介護士さんが、実習生と利用者との関わりを上手に演出しながら楽しい雰囲気を作り出してくださいました。結局、ゲームに負けた実習生は、利用者の肩揉みをしてゲームは終了しましたが、その場にいたみなさんが笑顔で楽しんでいる素晴らしい環境が生れ、感心させられました。
実習生は、利用者や介護士と触れ合うことを通して、利用者とどのように接するかという経験を積むことができたようです。
本校の様々な体験先では、そこで働く大人たちの仕事への向き合い方、そしてお客様や利用様に対する想いが、体験を通して伝わってきます。現場にいることで、働くということは、使命感と誇りを持って人と人が結びつきながら取り組む営みであると実感できるのです。
1年生にとって、まだまだ慣れない実習体験。様々な失敗も経験しながら、生徒たちの小さな発見と成長を見守りたいと思います。
小樽明峰高校 校長 石澤 隆一