お知らせ

普段の明峰高校の日常風景、クラブ活動の様子、入試に関することなど、リアルタイムな「明峰の今」をご覧ください。

就職に向けた面接練習で・・・

校⻑だより

最近、朝の登校時間前や休み時間、放課後を使って進路の面接練習をする3年生が目立ちます。

今朝は、校長室で就職希望の一人の生徒と面接練習をしました。

石澤 「もし、自分が面接官だったら、どんな人を採用しますか?」

面接練習をする前に、その生徒に質問してみると、3つの答えが返ってきました。

生徒 「ひとつは、真面目で休まずに働ける人。ふたつ目は、自分の意思表示ができる人。3つ目は、もめ事を起こさずに人間関係を築ける人だと思います。」

石澤 「なるほど、確かにそうだね。じゃあ、その3つを面接官にアピールするために、どうすれば伝わるだろうね? 面接時間は、せいぜい10分、長くても30分くらいだろうか。どうする?」

どんな人でも、就職の面接前には同じような準備をしてくるでしょう。面接では自分の強みをアピールする必要があります。自分の強み、長所は何かについて、生徒の話を引き出すことにしました。

石澤 「この人は、まじめで休まずに働ける人だと思ってもらうには、どう伝えたらいいだろう?」

生徒 「以前の私は、友達とのトラブルで学校を休みがちでした。クラスや部活動の女子も休みがちで、女子が私ひとりだけの時もありました。でも、担任の先生や他クラスの友人の支えもあって、学校に来たいという気持ちが強くなっていきました。すると徐々に試験で学年順位が上がり、2年生前期の成績が「オール5」にまで上がりました。うれしくて、後期も頑張ろうと思いました。毎朝早く登校していると、今までとは違って周りが見えるようになったと思います。私は、皆勤賞が取れるという自信があります。」

かつて不登校を経験したその生徒が、先生や周りの友人に支えられて、登校する決心をする。自分にできることに取り組み続けると、自分の強みと言えるものが身についてくる。高校生活を振り返って、自分の成長を客観的に見つめ直すことに意味があると思いました。

石澤 「自分が努力してきたことを伝えることって大事だね。じゃあ面接官に、自分の意思表示ができる人だと思ってもらうには、面接で何をしたらいいだろうね?」

生徒 「私は人の話をよく聞くことができる方だと思います。相手の話を聞いて、自分の考えを正直に伝え、アドバイスすることができると思っています。働いてからも当然コミュニケーションは大切なので、人と話すときには、言葉遣いに気を付けること。そして、勇気を出して自分の言葉で話すことが大事だと思います。」

石澤 「いいこと言うね。コミュニケーションを大切にすることは本当に大事だよね。じゃあ、もめ事を起こさずに人間関係を築ける人をアピールするには、どうしたらいいだろうね?」

生徒 「小学生の頃、友人ともめて先生が間に入って解決しようとしてくれました。でも、結局、話がこじれて私は、学校を休むようになりました。家に先生が来ることになり不安な気持ちでいましたが、その時に兄が私に「自分が何も悪くないなら自信をもって立ちなさい」と声をかけてくれました。こうした経験から私は、人間関係をちゃんと作っていくことは簡単ではありませんが、少しずつ時間をかけて、話しやすい友人、本音を話せる相手をつくる努力を重ねていくことで、人間関係は築いていけるということを学びました。」

石澤 「なるほど・・・。じゃあ朝の職員打ち合わせが始まるので、また、この続きをしよう。今度は、もっと短くわかりやすく伝えられるように工夫していこう。またね。」

朝の限られた短い時間でしたが、生徒と面接練習することで、その生徒の積み上げてきた成長を感じることができて嬉しくなりました。面接練習の続きをどうしようかと考えると私自身がわくわくしてきます。

面接練習を通して3年生は、自分を客観的に振り返り、進路に向けた準備を進めていけるのだと思います。求人票公開日まであと4日。3年生のみなさん、なりたい自分に向かって進路活動を頑張ってください。応援しています。

小樽明峰高校 校長 石澤 隆一

pagetop