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明峰版「青年の主張」・・・政治について

校⻑だより

10月27日(水)、今日の小樽の天気は秋晴れです。

小樽明峰高校の3年生の「政治経済」の授業で、生徒たちにこんな質問をしてみました。

「10月31日(日)は、衆議院議員選挙(総選挙)の日です。有権者になったつもりで(なっている人もいますが)、どんな政治をする人を当選させたいですか。自分が望む社会像を自由に書いてください。」

どの生徒も、選挙に関心が高く、というよりコロナ禍の生活に対する不満や改善してほしい思いが強いため、たくさんの意見がプリントに書き留められました。

今日はそのひとつを紹介いたします。

「私は、海外と仲良くできそうな人を当選させたいと思います。今の日本は経済状況が悪く、とても大変な状況です。日本人特有の良いことも悪いことも自己主張できない感じでは、これから日本という国は悲惨な道を辿っていくと思います。

日本人は自己主張が得意ではない人が多いので、力の強い人の言うことに反対できないことが多いと思います。ですので、まず、このようなところから変えていき、日本国民であるという自信を持って生きていけるように政治をしていってほしいです。

しかし、政治に正解はなく、最初は良い政策だと多くの人が思っていたとしても、様々な人の行動や言動などで、後々良い政策だと考える人は少なくなってしまうこともあります。ですが、私が第一に考えるのは、政治家には「責任をもって政治をしてほしい」ということです。

私たちが納めている税金というものは、政治家が気に入ったキャバ嬢に貢ぐものではなく、国民のために使っていくものだと思います。これ以上、日本国民が大変な思いをするような政治をする政治家はいらないです。」

どの生徒たちも、自分の考えを堂々と書き綴ってくれて、政治に対する関心が高いことに驚きました。今の政治に対する厳しい意見もたくさん書き込まれていました。まだ選挙権のない3年生も、どんな政治を望むか自分の言葉でプリントいっぱいに書いており、感心しました。

高校での主権者教育は、簡単ではありません。候補者をどう見るかという教師の姿勢も問われます。我々教師にとっても勉強が必要ですが、今回の選挙を通して、学ぶことはたくさんあります。

ただ、こうした授業を通して生徒たちには、「互いに違いがあることを承知した上で、周りに流されて考えることをしない人間になってほしくない。社会に出てからも自己主張ができ、他者と共通できる一致点を見いだせる人間に成長してほしい」と願っています。


小樽明峰高校 校長 石澤 隆一

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